THE☆一人相撲【家作り】【契約まで】
さて、前回の続きの思い出話です。
大きなおなかをかかえたわたし。
旦那の予想外の一言に固まります。
わたし「いま何と?」
夫くん「だから、気分転換も兼ねて、モデルハウスでも見にマイホームセンターに行こう。
どうせ、ここに、ずっと住むわけじゃないでしょ?
いい機会じゃないかな?」
わたし「!?」
ここに、ずっと住むわけじゃないでしょ、だ…と…?
わたし「だ、だけど、家建てるなんてもったいないよ、いつかは親と暮らさなきゃいけないんだし…」
夫くん「なんで?」
わたし「!!?」
夫くん「だって、うちの母は、
同居なんて絶対無理
って言ってるし」
わたし「……(ポカーン)」
夫くんのイエは前に述べた通り、古くから続く家系で、噂では室町時代からの古文書が有るとか無いとか…。そんなおうちに嫁いだわけだから、わたしは長男がその土地を守るのが当たり前だと思っていたのです。
だから、結婚するまでけっこう悩みました。
実はわたし、父を早くに亡くしているので、母親に寂しい思いをさせたくないという気持ちもありました。
だからこそ、けっこうな覚悟を決めて一緒になったつもりでした。
それなのに!
聞けば、お義母さんはそういうイエに嫁いだことで、ずいぶんと嫁姑問題や義父母の介護でずいぶんと苦労されたとのこと。
今のこの距離感がちょうどよく、「家を守るとかそんな古いことは気にしなくていいのよー」という感じだそうで…
マジか!!(脱力)
わたし「そ、そっかー……
いやでも、ほら、じゃあうちの母と住むとかは?」
夫くん「うーん、それは、ほら、ね、(ゴニョゴニョ)」
なんか色々言ってたけど、要するに「俺がお前んちの親と同居、嫌♡♡♡」ってことらしいです。
まー、そーだよねー、君はそーゆー人だったよねー!
結婚の報告に行くときには「お義母さんのことも必ず大切にします」ぐらいのこと言ってカッコつけてたくせにねー!
がっかりするわたしなんて目に入っていないように夫くんは続けます。
夫くん「あと・・・土地ならあるし。」
わたし「!!!!???」
夫くん「死んだじーちゃんが畑やってたとこ、今もう使ってなくて。将来は俺にくれるって言ってたけど
。」
わたし「え、なにそれすごい。ちなみにどこ?」
夫くん「○○○(←超一等地)の南向き角地隣家なし」
わたし「!!!!」
ちょ、おま、なぜそれを今まで黙っていたコノヤロ、という話に動揺しつつも、わたしは思ったわけです。
悪い話じゃないね!!!!
それでもやはり、気になるのは母のこと。
いったんこの降ってわいたような話は保留にし、わたしは素直に母にこの気持ちを話すことにしたのてす。
いまのマンションが子育てをするのに手狭なこと。
向こうの両親からこれ以上ない条件の土地を譲ってもらえそうなこと。
長女として母の今後が心配なこと…。
母「建てちゃえ建てちゃえーっ♡♡♡」
返事はやっっ!軽っっ!
わたし「(動揺を隠せず)で、で、で、でもいいの?
お父さんももういないんだし、何かあったら…」
母「せっかく子育ても終わって楽しくやってるのに、もう少し自由にやらせてよ~」
わたし「……(脱力)」
そうだった…母もこういう人だった……。
父が亡くなってから女だけで気楽にやってきて、家事も手抜きをしているのに、いまさらマスオさんと一緒に住むのはごめんだというう・・・。
母「わたしが動けなくなったりボケてきたりしたらさ、老人ホームにでもいれてくれればいいのよ♡その方が友達もできて楽しそうだし♡」
わたし「・・・(再び脱力)」
こうして私の一人相撲は無事に終了し、我が家の家作りはなんとなくスタートしたのです。
わたしの後悔はただひとつ。
住宅財形、やっておくんだったな・・・。(そこ?)